会社名 | 有限会社 南部千代松商店 |
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所在地 | 〒701-2511 岡山県赤磐市稲蒔659番地 |
連絡先 | TEL:086-954-0433 FAX:086-954-0429 info@nambushoten.co.jp |
創業 | 1899年(明治32年) |
会社設立 | 1868年4月1日 |
代表者 | 代表取締役 南部千代松(4代目) |
従業員数 | 6名 |
資本金 | 10,000,000円 |
土地面積 | 1,340坪(建坪700坪) |
事業内容 | 習字・画筆用竹筆軸製造、ちくわ竹製造、煙管用軸、扇子用軸、民芸品用軸、水ようかん用青竹容器、各種竹製品販売 |
今から120年前、筆や墨の産地であった奈良の行商人が豊富に生えていた美しい竹を見つけ、竹筆軸の製造を持ちかけた事がきっかけでこの地で創業されました 。そばを流れる1級河川吉井川が大きく湾曲して流れており、その内側の広大な河原が竹の乾燥場として最適でした。
竹筆軸は、冬の期間に伐採したものを河原で乾燥させるのですがその作業を「寒ざらし」と呼びます。朝夕の寒暖差と河原を吹き抜ける冷たい風が竹を引き締め、美しい色に仕上げます。120年間もの間、冬の河原に広がるこの「竹の絨毯」の様子は冬の風物詩として、色々なメディアで取り上げていただいています。
幾度か廃業の危機も経験しております。
第二次世界大戦前には、1億本製造しておりましたが、終戦後、軍国主義教育の中で精神教育的な側面が強調されていた書道の用品を作っていては占領軍に罰せられると思いこんで2年間製造を止めたこともありました。
60年に一度花を咲かせると言われる竹ですが、昭和40年、岡山の周辺の筆軸用の竹が花を咲かせ、その後全て枯れてしまいました。新たな原料生産地を探し、四国、九州のみならず韓国、台湾からも輸入を始めました。(現在は、韓国、台湾との取引はありません。)
筆用の竹は、使うサイズが限定されるため、筆軸に適さないサイズの竹が多量に残ってしまいます。その竹が、竹輪の芯、団扇の柄、煙管の羅宇軸へ利用いただけるようになりました。
需要の多い竹輪の芯用の竹は、筆軸を転用しておりましたが、約30年前から竹輪の芯専用の原材料の竹を中国から輸入するようになりました。その後、1995年には中国広東省に自社開発の切断機を輸出し、現地にて完成品を製造しております。
現在、世界的に脱プラスチックの大きなトレンドがあります。
プラスチック製品がゴミとなり、海を汚し、生態系を壊しています。竹は、自然物であり、資源的にも環境にも優しい材料です。私どもは、120年に渡り竹製品と関わり、その歴史の中で培ったノウハウがあります。それが地球の環境保護にお役にたてるならば、うれしいことです。
出来る事は、多くはありませんが、竹を利用するという文化が続くよう努力したいと思っております。